やごさん日記~理学療法士がリハビリテーションや人生を豊かにするための知識をまとめるブログ~

理学療法士6年目の29歳。自分の知識のまとめとして日々学んだことを発信していきます。

【理学療法士】介護報酬改定説明会に参加した件【介護保険】

皆さんこんにちは。やごさんです。

今回は、3/14(日)に開催された愛知県理学療法士会主催の「介護報酬改定説明会」に参加して思ったことを書いていきます。

 

※このブログは個人の知識のまとめとして作成しています。中には古い情報や誤った情報が含まれている可能性があることをご了承ください。また、間違いや不足があれば、コメント等頂けると嬉しいです。

 

2021年度介護報酬改定の説明会に参加してみた!

3/14(日)にWebにてオンラインで開催された愛知県理学療法士会主催の「介護報酬改定説明会」に参加しました。

今回の改定に際して、訪問看護の分野で大きな波紋を呼んだ話題もありましたが、今回は、介護報酬改定の中身はきっともっとわかりやすくまとめてくれる人がいると思うので、説明会に参加してみての感想などをつらつら書いていこうと思います。

 

思ったより参加人数が少なかった

まず初めに思ったのは、「あれ?思ったより参加人数少ないな?」ということです。

運営の方のアカウントを含めても大体120~130といったところ・・・

いくつか、病院や法人のアカウントっぽい方もいたので、実際画面の前で観ていた人数としてはもっといたとは思いますが、

愛知県には介護保険事業に携わってる理学療法士ってこんだけしかいないの?と思うような参加率でした。

 

鳥山代表理事の話が重要すぎる!

さあ、実際に説明会が始まって、まずは愛知県理学療法士会の代表理事鳥山先生が、事前の配布資料を基に今回の介護報酬改定のいきさつなどを説明してくださったのですが、これが重要すぎる内容ばかりでした!

介護報酬は、点数が変わるからどうするかでは遅い。その前に出る介護保険制度のこれからの見通しなどを理解することが大事

まずは、鳥山先生の冒頭のこの言葉。

聴いた瞬間ハッとしました。

そうだよね。確かに、介護報酬の点数の見直しが出る前に、社会保障審議会の会議資料でも、改定に向けての方針とかは出ていたもんね。

年末とか、年が明けてから具体的な介護報酬の点数や加算の見直しが出てから動いてたら、そこから現場が利用者様への説明だの、加算はなにがとれて、どんなことが必要だの右往左往してドタバタになっちゃいますよね。

これからの見通しを事前に資料を追って確認するようにすれば、今後どのような対応が求められそうかはわかってくると思います。

実際、今回の説明会の内容を聞いただけでも、かなり参考になって、今後の介護保険制度の方向性が少し見えた気がします。

始めは難しくてわからないことは多いと思いますが、その制度の中で僕たちは働いていかなくてはいけないので、逆に知らなくてどうするのか?とも思います。

好き嫌いで加算や減算を決めているわけではない

個人的にはこれも刺さりましたね。

今回、介護報酬改定で一番話題になったのは、なんといっても訪問看護ステーションからの訪問リハビリテーションに関しての話題ですよね。

説明すると、訪問看護に従事するリハビリテーションスタッフがここ10年で激増しており、中には訪問看護ステーションの人員の8割以上が理学療法士という事業所がありました。それが問題視されて、今回の改定で人員配置に看護職員の割合を6割以上などの規定を設けようとする動きが起こりました。

人員配置に看護職員の割合を採用されてしまうと、これが満たせない事業所は営業が続けられない状態となってしまいます。

また、仮に基準を満たすように人員を調整すると、多数のリハビリテーションスタッフが職を失い、適切にサービスを受けられない利用者様が出てくるという話が出て、人員配置の制限を撤廃するように求める署名活動が起こり、結果的に今回は加算に部分的に看護師の割合が定められるにとどまった。という話題でした。

これに対し鳥山先生は、「なにか問題やおかしなことをやってるところがあると、そこは目を付けられる。好き嫌いで減算を決めているわけではない。」という主旨の話をされていました。

それは確かに。

訪問看護ステーションの人員配置についても、割合はとても少ないとはいえ、訪問看護ステーションの役割を満たしているとは到底思えないような事業所があったという事実はあって、そこにメスが入るのは仕方がないのかなとは思います。(程度の問題はありますが・・・)

しかも、前回の改定からきっちりと成果が出ている。もしくは今後も成果が見込めそうな部分に関しては、加算が付いたり、点数が引き上げられたりといった対応がとられている項目もありました。

あとは、通所リハビリテーション、訪問リハビリテーションのリハマネ加算がⅠ、Ⅳがなくなって新しいかたちに今までと大きく変わりますが、

リハマネ加算は算定している事業所が通所リハで「89.2%」、訪問リハで「83.4%」とほとんどの事業所が算定している状態です。

ほとんどの事業所が算定している。ということは、そのまま標準化しても業務としてはやっていけると判断されても仕方ないですよね。

加算というのは、もともと基本の業務内容にプラスして取り組みを行っている事業所に対してつけられるボーナスのようなものとぼくは考えているので、そういった意味では、ほとんどの事業所が算定している状況は、もはや加算の意味をなしていないですから、変更が加えられて当然かと思います。

また、リハマネⅣについては、算定している事業所がいなさすぎで、意味がなくなってしまっているため、現実的なかたちに調整が加えられ、新しいリハマネ加算へ生まれ変わりました。

そういった例をみていると、確かに好き嫌いで決めているのではないのだな。と納得ができますね。

今後の介護保険の中核を担う「LIFE」「CHASE」「VISIT」

このあたりは、ぼくもまだしっかり理解していないのですが、介護サービスの質の評価と科学的介護の取り組みの推進を図るために採用されている「CHASE」(高齢者の状態やケアの内容等データ収集システム)、「VISIT」(通所・リハビリテーションデータ収集システム)といった情報収集システムを活用しPDCAサイクルを回し、ゆくゆくは「LIFE」(科学的介護情報システム)として一体的な運用をしていくことを国が方針として掲げている様子で、そのシステムをより活用していくようにサービスの加算等を今後調整していくことになりそうです。

 

今後の自分たちを取り巻く環境や今後の社会の変化についての考えが深まった

今回の介護報酬改定説明会に出席したことで、介護保険の今後の見通しや国の方針を知ることで、少し自分の今置かれている立場、自分たちを取り巻く環境や今後の社会がどう変化していくかをぼんやりではありますが、つかめた気がします。

これは実際、管理職レベルだけではなく、現場のスタッフも知っておくべき内容だと思うし、知っておくことで、働き方に対する考えも変わるのではないかと思います。

今後、ぼくもできるだけこういった制度改正の情報には目を光らせていこうと思いました。

それではまた。

 

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